『バナナと日本人—フィリピン農園と食卓のあいだ—』鶴見良行著 岩波新書 1982年

まっとうな消費者たるもの生産者のことを慮るべきではないか、というのが本書の主題だろう。

本書では、このテーマについて、わたしたちがいつでも購入できるバナナに注目し、生産されるフィリピンミンダナオ島の農民や労働者の状況、多国籍企業の動向などを詳細にレポートしながら、わたしたちがまったく意識を向けたことのない生産者の姿を明らかにしている。

初版は1982年である。30年以上経過した現在の状況は果たしてどうなっているのだろうか。


『バナナと日本人—フィリピン農園と食卓のあいだ—』鶴見良行著 岩波新書 1982年

目次
1 バナナはどこから?—知られざる日・米・比の構図
2 植民地ミンダナオで—土地を奪った者、奪われた者
3 ダバオ麻農園の姿—経営・労働・技術
4 バナナ農園の出発—多国籍企業進出の陰に
5 多国籍企業の戦略は?—フィリピン資本との結びつき方
6 契約農家の「見えざる鎖」—ふくらみ続ける借金
7 農園で働く人びと—フェンスの内側を見る
8 日本へ、そして食卓へ—流通ルートに何が起ったか
9 つくる人びとを思いながら—平等なつながりのために
あとがき