網野善彦(2012)『歴史を考えるヒント』新潮文庫

本書は、「歴史の中の言葉」というテーマで開かれた連続講座の内容をまとめたものであり、「日本」や「百姓」、様々な商業用語、「自由」などを取り上げ、「歴史を考えるヒント」も「言葉」の中にある、というのが主題となっています。
「それが使われていたときの言葉の意味を正確にとらえながら中世の文書を読み解いていくと、予期しない世界が開けてくることがあるわけで、そこに「歴史」という学問の面白味があるとも言えるとお思います。」(p.195) との筆者のコメントがまさに本書のテーマを一言で表しているように感じました。

目次

  • 1 「日本」という国名
  • 2 列島の多様な地域
  • 3 地域名の誕生
  • 4 「普通の人々」の呼称
  • 5 誤解された「百姓」
  • 6 不自由民と職能民
  • 7 被差別民の呼称
  • 8 商業用語について
  • 9 日常用語の中から
  • 10 あとがき
  • 解説 與那覇潤