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体に有害な活性酸素を除去できる「タンパク質マイクロマシン」を開発(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

体内で過剰に発生した活性酸素は炎症を引き起こし、さまざまな病気に結びつく。今回開発したタンパク質マイクロマシンの本体部分は、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)(活性酸素を除去するタンパク質)と血清アルブミン(さまざまな薬剤と結合するタンパク質)で構成され、表面には抗体(標的となる細胞を捕捉するタンパク質)が組み込まれている。抗体が活性酸素を分泌する細胞を捕捉し、本体内部のSODが過剰な活性酸素を除去する。また、本体に結合した抗炎症薬の放出により細胞の活性酸素生成を抑制できる。炎症性疾患などの新たな治療法の開発に貢献することが期待される。

今後「潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性疾患の治療に役立つタンパク質マイクロマシンを開発する」予定との記載があり、今後の研究に期待。


「普段は無害な菌で腸炎に=過剰な抗生物質で-慶大・早大」(JIJI.COM)

抗生物質の過剰な服用で腸内の細菌群が乱れると、口や腸などに生息する普段は無害な細菌「肺炎桿菌(かんきん)」により、慢性腸炎が起きる可能性があることが分かった。(中略) 肺炎桿菌を標的とする抗生物質を開発できれば、潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性腸炎の新薬になるとの見方を示した。

これまた今後の研究の進展に期待がもてる記事です。


「樹状細胞が二次リンパ組織の形成や維持に重要な役割-神戸大」(QLifePro)

神戸大学は11月7日、樹状細胞がSIRPαとCD47という2つのタンパク質を介して、脾臓やリンパ節の形成や維持に重要な役割を果たしていることを明らかにしたと発表した。(中略)
樹状細胞を標的とした新たな免疫抑制療法の開発が期待される、と研究グループは述べている。

樹状細胞が「TNF-α」を分泌しているとのことで、これを阻害する新たな免疫抑制療法の開発が期待されるそうです。


「難病乗り越え東京五輪狙う 女子走り幅跳び中野瞳」(神戸新聞NEXT)

10年前、兵庫県立長田高校(神戸市長田区)で陸上女子走り幅跳びの日本高校記録(6メートル44)を出した中野瞳(26)=茨城県在住=が、難病と向き合いながら東京五輪を目指している。快挙を達成した後、下痢や腹痛が続く潰瘍性大腸炎を患い、長く低迷。近年、全日本実業団対抗選手権を制するなど復調の兆しを見せているが、高校時代の記録を塗り替えられていない。それでも自らスポンサーを募り、現役にこだわる。

東京オリンピック出場を祈念。相当辛い思いをされたかと存じますが、記事からはとても前向きな姿が感じられ、勇気付けられます。


「潰瘍性大腸炎の体外診断医薬品 カルプロテクチンが保険承認」NEWSポストセブン

カルプロテクチンというのは白血球から分泌されるカルシウム結合たんぱくの一種で、腸内上皮で炎症が生じると便の中に放出される。腸内で炎症が起こっている時だけカルプロテクチンが検出されるため、潰瘍性大腸炎の病態を把握できる。従来の血液検査に比べ、直接腸の炎症にかかわる物質の便での濃度を測るので、より炎症の有無の確認が的確にできるようになった。(https://news.nifty.com/article/item/neta/12180-623442/)

慣れはあるにせよ誰もが積極的に受けたくはないであろう大腸内視鏡検査。ニフレックによる腸管洗浄もなかなかの曲者。便カルプロテクチン検査キットには期待が大きいです。


「悪化原因の細胞を発見 治療薬に応用できる可能性」

がんや腸炎などの病気を悪化させる原因となる白血球のもとになる細胞を発見したと、東京医科歯科大の樗木(おおてき)俊聡教授(免疫学)の研究チームが16日付米科学誌イミュニティ電子版に発表した。がんや潰瘍性大腸炎などの治療薬へ応用できる可能性があるという。

悪化原因の細胞を発見 治療薬に応用できる可能性(2017-06-03(Sat) 21:32:00 アクセス)

G-CAPで濾過(?)したのも白血球。潰瘍性大腸炎は、患者数が増加していることもあってか、新しい治療法などの研究が進んでいる印象。今後に期待。


「持田製薬 潰瘍性大腸炎の体外診断薬が保険適用 便から測定 患者の負担軽減を期待」

カルプロテクチンというタンパク質の濃度と腸管内の炎症の程度とが相関することに着目し、便中の同タンパクの濃度を測定する。

持田製薬 潰瘍性大腸炎の体外診断薬が保険適用 便から測定 患者の負担軽減を期待(2017-06-03(Sat) 21:25:09 アクセス)

慣れたとはいえ、好んでやる人はいないであろう大腸内視鏡検査。事前のニフレックも結構辛い。

この検査薬、「現在、発売に向けて準備中」とのこと。

以下、持田製薬株式会社のリリース。

潰瘍性大腸炎の体外診断用医薬品「カルプロテクチン モチダ」保険適用のお知らせ 潰瘍性大腸炎用として日本初、患者の身体的・経済的負担を軽減(2017-06-03(Sat) 21:26:19 アクセス)


持田製薬株式会社の「リアルダ錠」について

株経ONLINEに持田製薬の「リアルダ錠」に係るプレスリリースが掲載されておりました。

ペンタサ又はアサコールと異なるのは、1日1回の服用で良い、という点でしょうか。

患者的には、飲み忘れリスクが少なくなるという点でメリットが大きいような気がします。

いずれにしても、今後の経緯を見守りつつ、医師の指示に従って、ということでしょうね。

 

 


潰瘍性大腸炎の発症と治療について

潰瘍性大腸炎を発症したため、9月21日から11月8日まで函館協会病院に入院し、治療を受けておりました。

この病気は、発症の原因が不明で根治することもない難病とのことですが、幸いなことに専門の医師が函館におられたことから、しっかりとした治療を受けることができました。先生及び看護師並びにスタッフの皆様には、心から感謝申し上げます。

また、突如として長期間仕事を離れざるを得ない状況となってしまい、勤務先には大変なご迷惑をおかけしました。お詫び申し上げます。

今後は、薬を服用を継続し、食事等生活面に留意しながら緩解状態を維持するように努めます。

入院中は、同じ病気の皆さんのブログ等インターネット上の情報が大変参考になったため、私の受けた治療内容等入院生活について共有させていただきます。同じ病気とはいえ、症状や治療内容にも相当な個人差があるため、あくまでも一例として参考にしていただければ幸いです。

前兆

「今となって思えば…」ですが、4月下旬頃から、倦怠感、イライラ、偏頭痛が続いていたのですが、単なる疲れ、いつもの偏頭痛くらいにしか考えていませんでした。

6月下旬頃から、下痢をすることが多くなったほか、(これは潰瘍性大腸炎と関連があるのかわかりませんが)背中にニキビのような吹き出物が発生し始めます。下痢については、元々胃腸が強い方ではないのでまったく気にしていませんでした。背中のニキビについても、暑さによる汗疹のようなものだろう程度にしか考えておらず、市販の薬を塗った程度の対応です。

背中のニキビについては、8月上旬頃までには背中全体に拡大してしまい、体調不良と合わせて「何かおかしい…」と思い始めたのですが、8月中旬頃から徐々に収まってきました。

入院直前の状態

8月最終週あたりには、さしこむような腹痛が15分〜30分感覚ほどで襲ってくるようになり、1日にトイレに20回〜30回駆け込むような状態となってしまいます。この頃、便に血が混じっているのを確認。さすがにただ事ではないものと認識し始めます。

1週間ほど様子を見たものの、一向に改善する様子はなく、9月5日に近所のクリニックを受診しました。

  • 9月5日 地元の内科(クリニック)を受診。整腸剤、胃腸鎮痛鎮痙薬を4日分処方。

ブスコパンが効いたのか、さしこみ痛は若干改善したような気がするものの、激しい下痢は相変わらず。血便もおさまりませんでした。

  • 9月9日 内科再診。下痢止め薬を追加で処方。

その後もさほど状況変わらず。

  • 9月13日 内科再診。函館協会病院紹介。

下痢の期間が長く、処方された薬でもおさまらないことから、大腸専門の医師への紹介状をいただきました。

  • 9月16日 函館協会病院受診。

血便が出ていることから、大腸内視鏡検査が必要とのことで、9月20日に予約をお願いし、この日の診察は終了しました。

大腸内視鏡検査〜入院

ニフレック9月20日、大腸内視鏡検査の登竜門ニフレック初体験。

2Lを2時間かけて飲み干します。味は、生臭いポカリスエットのような未体験のもの。口直しの水と飴が必須です。

無心にて、一定のリズムで、一気に飲み込む。これがコツでしょうか。

腸がきれいになったことが確認されて、いよいよ内視鏡検査となります。

私の場合、大腸内がただれており、所々出血が見られたため、非常に苦しい検査でした。空気を入れる際にかなり苦しく感じました。が、検査時間はかなり短く10分程度だったように思います。

検査中、医師からモニタを見せていただき、全大腸型の潰瘍性大腸炎であり、すぐに入院が必要なこと、当面絶食になることの説明がありました。

内視鏡検査終了後、すぐに注腸X線検査となり、再び肛門からバリウムと空気を入れられます。これがまた苦しい。おそらく大腸が痛んでいるからだったと思われますが、二度と受けたくない、とこの日は思った次第です。

以上にて、この日の検査は終了となり、ペンタサ等の薬が処方されました。ペンタサを飲み始めてから下痢の症状がかなり良くなってきます。

翌9月21日、入院生活がスタートしました。

治療の内容

医師から説明のあった治療の内容は、概要は以下のとおりです。

  • 長い絶食となるため、点滴による栄養補給が必要。必然的に在宅での治療は困難。
  • ステロイド、抗生物質を投与。あわせてGCAPという透析に似た治療を実施。
  • これら内科的治療が無効の場合には、外科的治療(大腸の摘出)になり得る。

絶食

9月21日〜10月20日の30日間の絶食でしたが、点滴で栄養補給をしていたせいか、さほど苦に思うことはありませんでした。同室の方の食事もさほど気にならず。なお、水、茶、スポーツドリンク等の飲み物のほか、飴、ガムは許可されました。

みるみると体重が落ちていきます。

ステロイド

午前と午後とに分けてプレドニンの投与を受けました。点滴のルートから投与されるため、特に感覚はありませんが、ムーンフェイスと呼ばれる副作用は経験しました(点滴の栄養で顔色が良く、顔がてかってるな、と思っていたら、むくんでいたようです。)。

80mg/日からスタートし、一定期間ごとに10mgずつ減量となり、退院時には20mg/日で、注射ではなく錠剤になっています。

GCAP(顆粒球吸着療法)

img_3370悪さをする白血球を除去する透析のような治療。両腕に太い注射を刺して、血を抜いて濾過して戻す、そんな感じでした。

注射針が太くて痛いとのことで、麻酔パッチシールを貼ります。このお陰で特段痛みは気にならず、治療中は、テレビを見ながら1時間強、横になっているだけで快適でした。

9月23日、27日、30日、10月6日、10月14日、10月21日の計6回、治療を受けました。

写真は、内出血した左腕。左腕の注射から血を引き抜くため、内出血したものと思いますが、痛みはまったくありません。

入院中の食事(病院食)

平成28年9月21日に入院して10月20日までは絶食となり、10月21日から流動食が開始となり、2日ずつ米の固さを1ランクずつ上げていきました。

具体的には、以下のような流れでした。

  • 10月21日、22日 → 重湯(流動食)
  • 10月23日、24日 → 三分粥
  • 10月25日、26日 → 五分粥
  • 10月27日、28日 → 七分粥
  • 10月29日、30日 → 全粥
  • 10月31日〜 → 米飯へ

10月21日

10/21 病院食 10/21 病院食 10/21 病院食
朝食 昼食 夕食

米は、重湯です。その他、すべて固形物のない流動食でした。それでも、1ヶ月ぶりに口から水とお茶以外のものが入ってくることはかなり衝撃的でして、特に味噌汁の美味しさにはとても感激しました。

腸への負担を考え、食事に最低でも20分はかけるようにしたのですが、流動食で20分かけて食べるのは、(元々早食いだった)私には至難の業でした。

10月22日

 10/22 病院食 10/22 病院食  10/22 病院食
朝食 昼食 夕食

流動食2日目。当然ながら固形状のものは一切なくすべて液体でした。

10月23日

10/23 病院食 10/23 病院食 10/23 病院食
朝食 昼食 夕食

三分粥にステップアップ。おかずにかなりのバリエーションが出てきて、とても感激しました。細かく裁断されていますが、前日までの流動食とは大きく異なり噛んで食べられることが大変ありがたかったです。

10月24日

10/24 病院食 10/24 病院食 10/24 病院食
朝食 昼食 夕食

三分粥2日目。

10月25日

10/25 病院食 10/25 病院食 10/25 病院食
朝食 昼食 夕食

五分粥にステップアップ。ほとんど通常のおかずになっています。

10月26日

10/26 病院食 10/26 病院食 10/26 病院食
朝食 昼食 夕食

五分粥2日目。

10月27日

10/27 病院食 10/27 病院食 10/27 病院食
朝食 昼食 夕食

七分粥にステップアップ。

10月28日

10/28 病院食 10/28 病院食 10/28 病院食
朝食 昼食 夕食

七分粥2日目。

10月29日

10/29 病院食 10/29 病院食 10/29 病院食
朝食 昼食 夕食

全粥にステップアップ。体重に合わせたカロリー計算がされているのか、お粥の量がかなり多かったです。水分が多いため、毎食かなりの満腹感でした。

10月30日

10/30 病院食 10/30 病院食 10/30 病院食
朝食 昼食 夕食

全粥2日目。昼のそうめんが嬉しかったです。

10月31日

10/31 病院食 10/31 病院食 10/31 病院食
朝食 昼食 夕食

念願の米飯にステップアップ。いよいよ通常の米飯。しっかりと咀嚼できるのがありがたい。米の量は、250gとかなりのボリュームでした。

11月1日

11/1 病院食 11/1 病院食 11/1 病院食
朝食 昼食 夕食

米飯2日目。以降、米飯IBD食が続きましたが、便回数、便の状態等に異常はなく、体調は快調を維持できました。

絶食中は、気力のない日々が続いたのですが、流動食開始以降、少しずつ元気が湧いてきたように思われ、口からものを食べることの大切さを実感しました。顔色もかなり良くなってきました。

和食中心に、薄味で、良く噛んで、ゆっくり食べる。これは健康維持の重要なポイントなんだろうと思います。

入院前〜入院〜退院の経緯(まとめ)

  • 8/29頃〜 激しい腹痛と下痢。血便。便回数20〜30回。
  • 9/5 地元の内科クリニック受診。
  • 9/9 地元の内科クリニック再診。
  • 9/13 地元の内科クリニック再診。函館協会病院への紹介状をいただく。
  • 9/16 函館協会病院受診。
  • 9/20 大腸内視鏡検査。潰瘍性大腸炎と診断。
  • 9/21 入院。絶食、ステロイド投与スタート。
  • 9/23 GCAP(顆粒球吸着療法)1回目。
  • 9/27 GCAP 2回目。
  • 9/30 GCAP 3回目。
  • 10/3 大腸内視鏡検査(絶食中のためニフレックなしで浣腸のみ。大腸の状態も良くなっていたためか、まったく痛みはありませんでした。)。
  • 10/5 CT検査。
  • 10/6 GCAP 4回目。
  • 10/13 大腸内視鏡検査。10/3同様、苦痛なし。
  • 10/14 GCAP 5回目。
  • 10/20 大腸内視鏡検査。
  • 10/21 GCAP 6回目、今回にて最終となる。流動食開始。
  • 10/30 栄養士からの栄養指導。
  • 11/8 退院。

参考

入院前後にて参考にしたサイト、書籍等についても以下のとおり共有します。

職場の先輩が差し入れてくれた一冊です。実際に受けている治療のことや、内科的治療が功を奏しない場合の手術の方法等、患者が知りたいであろう点がコンパクトにまとまっています。大変参考になりました。

食べられないもの、という観点ばかり頭に浮かびましたが、工夫次第で食事の幅がとても広がることがわかるレシピ本です。特に絶食期間中は、いろいろな料理の写真を眺めながら、目で味わってました。

平成27年度改訂版(平成28年3月31日) 潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業
「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班)
平成27年度分担研究報告書 別冊
http://ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf ※2016/11/24アクセス

株式会社JIMRO 潰瘍性大腸炎治療指針(2016年1月改訂) ※2016/11/24アクセス

株式会社JIMRO 顆粒球吸着療法ガイドブック ※2016/11/25アクセス

難病情報センター>潰瘍性大腸炎 ※2016/11/30 アクセス

難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班>「潰瘍性大腸炎の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識」 ※2016/11/30 アクセス