郷土資料館第9回特別展「北斗市縄文展~土器たちの『かお』と『かお』のない土偶~」

北斗市の郷土資料館の展示情報です。

『かお』(顔面の表現)の無い、茂辺地地域の遺跡から出土したちょっと不思議な土偶たちも展示

開催期間

  • 2019年9月20日(金)~2019年11月10日(日)※10月7日(月)は休館日のためのぞく
  • 午前9時開館~午後5時閉館

会場

  • 北斗市郷土資料館 特別展示室(北斗市総合分庁舎どり~みん2階)

入場料

  • 無料

苅米一志(2015)『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』吉川弘文館

古文書解読と言えば、一文字一文字何という文字なのかを紐解いていく作業を思い浮かべるだろう。「ゟ」、「候」、「御」、「被」、「而」など独特なくずし字を最初に教わった人も多いはず。古文書辞典類もかなり充実しているし、有名な史料であれば翻刻されているものも多い。

一方で、それをどのようにして文章として読むかというと、これを学ぶ機会がなかなかない。学生時代は、先生の読み上げるのを聞いて学ぶことができた。独学では読み方を知る方法はないに等しい。なぜそう読むのかもわからない。

本書は、古文書の訓読に焦点を当てたもの、これまで見たことのない一冊である。正確な訓読ができなければ、正しい解釈もできない。正しく解釈できなければ文字を読めても文書を読めることにはならない。初学者はもちろん、学び直しの方にも必読の書である。

学生時代に出会えなかったことが悔やまれる。


五稜郭の文化価値を考える会設立5周年記念講演会・シンポジウム

五稜郭の文化価値を考える会設立5周年に際し、基調講演・シンポジウムが開催されます。

日時: 令和元年9月12日(木) 13:30〜17:00
会場: 北海道教育大学函館校 14番講義室(函館市八幡町1番2号)
定員: 150名
参加費: 500円

  • 基調講演「近世囲郭としての五稜郭の特異性〜日欧比較地誌の観点から〜」 戸祭由美夫氏(奈良女子大学名誉教授)
  • シンポジウム「五稜郭の文化価値と世界文化遺産登録への道」
    • パネラー 戸祭由美夫氏(奈良女子大学名誉教授)、小林和美氏(大阪府堺市役所 文化観光局文化部文化財課)、田原良信氏(元箱館奉行所館長)

主催: 五稜郭の文化価値を考える会
共催: 函館日仏協会・函館の歴史的風土を守る会


第5回 郷土の歴史講座「洋学史学会函館大会 北海道の洋学と対外交流」

函館市中央図書館の郷土の歴史講座の一環として以下のとおり開催されるそうです。

  • 日時: 令和元年9月7日(土) 12時30分〜17時00分(開場12時)
  • 開場: 函館市中央図書館 視聴覚ホール
  • 定員: 150名 入場無料 入退室自由

■基調講演

  • 12:50~13:30「箱館の通商開港と諸術調所・洋学」 清水憲朔氏(はこだて外国人居留地研究会会長)

■研究報告

  • 13:30~14:00「薩摩藩士肝付兼武と幕末の箱館」 塚越俊志氏(法政大学第二中高等学校非常勤講師)
  • 14:10~14:40「「開拓使」という経験:植民地経営と西洋文明の受容」 武藤三代平氏(北海道大学大学院文学研究科)
  • 14:40~15:10「ライデン大学蔵「蝦夷草木之図」並びに「蝦夷ケ島言語」の成立過程とその活用と評価について」 桂川靖夫氏
  • 15:10~15:40「シーボルトに贈呈された最上徳内作製の材の標本の説明」 加藤僖重氏(牧野標本館客員研究員)
  • 15:40~16:10「幕末期長州藩と海外留学生」 小川亜弥子氏(福岡教育大学)

■シンポジウム

  • 16:30~17:00「幕末期箱館の洋学史における位置」

参考


「元禄御国絵図」『初航蝦夷日誌』に現れる北斗市地名

元禄13年(1700)の「御国絵図」には、「三ツ石村・大当別村・小当別村・もへち村・やげ内村・富川村・三屋村・へきれち村・ある川村・しょやま村」が記載されている。松浦武四郎の『初航蝦夷日誌』には、「三ツ石村・大トウベツ・当別村・カコノシリ・サメサワ・アサリハサキ・茂辺地村・茂辺地川・天満宮社・追分・矢不来村ヒコマ・中ノキヒハ・タキノ下・ウノトリ石・タテ・境川・大橋」などが列記されている。(『上磯町史』(平成9年、上磯町) p.117)

元禄13年の「御国絵図」とは、いわゆる「元禄国絵図」のこと。北海道大学附属図書館の北方資料高精細画像電子展示にて昭和44年の写しが高精細画像で確認できるが、写しには『上磯町史』にある「しょやま村」は確認できない。また、「ある川村」の北側に「大野村」(「村」?)が見える。

元禄御国絵図

『初航蝦夷日誌』は松浦武四郎記念館所蔵(三重県松坂市)となっているが、北海道立文書館にもマイクロフィルムの複製が保存されている。


松前嶋郷帳(天保郷帳)に現れる北斗市地名

天保5(1834)年の松前嶋郷帳(いわゆる天保郷帳)に以下の地名が記されている。

三石村
當別村
茂邉地村
冨川村
三家村
戸切地村
右枝村 中之郷
有川村
濁川村
文月村
大野村
右枝村 本郷 千代田郷 一本木郷

上記の次に「箱館村」「亀田村」と続いている。

松前嶋郷帳(天保郷帳)

出典


「すゝほつけ」はどこか

「松前蝦夷図」では、「サツカチ」(サツカリか。)の次に「スツツ」(これがおそらくスツホツケであろうと推測。)とある。「サツカリ」と「トウヘチ」(トウベツ)の間となっている。

「ゑぞの絵図」でも、「キコ内」と「トウヘチ」の間に「スゝホツケ」が書かれている。

『津軽一統志』「松前より下国えの道積」の項によれば、

一 チコナイ村より一里半 スゝホツケ村迄 家数十四、五軒
一 スゝホツケ村より二里 モヘチ村迄 家数三十軒計川有 海辺砂浜ナリ

とあり、同書中「松前ノ図」でも「キコナイ」と「モヘチ」の間に「スゝヲケ」と見える(「シャツカリ」「キコナイ」の順になっているのは誤りか?)。

今の地図で木古内から一里半(約6km)とすれば概ね泉沢近辺となるが、泉沢から二里(約8km)だと当別であり茂辺地には至らない。茂辺地から二里(約8km)木古内方向に戻れば、木古内町字御宮野、大釜谷川河口付近となる。

一方、同書「松前より下狄地所付」の項では、

一 とらへつ崎
一 もへつ 川有 狄おとな あいにし 家十軒
一 すつほつけ 是迄一里 小川有 天神の社あり
一 一本木 川有狄おとな やくいん 家七軒

となり、順番が「もへつ」よりも一里ほど上磯寄りとなってしまう。

なお、『上磯町史 上巻』p.151に茂辺地から三ツ石までの旧小字が記載されている。三ツ石の項に、

三ツ石 エビス沢、湯の沢、フコマ野、梨木岱、カマノ沢、ツボケ沢

と記載されており、「ツボケ沢」の「ツボケ」が、「スツホツケ」「スズホッケ」と似ているような気がする。


『寛文拾年狄蜂起集書』に現れる北斗市地名

寛文九年の『津軽一統志』、その翌年の史料『寛文拾年狄蜂起集書』にも『津軽一統志』と同じ地名が現れる。

一、三ツ石 同断
一、とうへつ 間小川有 但能キ間之由
一、とう別崎
一、もへつ 家拾間計 川有 狄おとな あいにしこ
一、すゝほつけ ちこ内より一里 家五六間
一、ヤけ内 すゝほっけより壱里 小川有 天神やしろ有
一、壱本木 家七間計 川有 狄おとなやくいん
一、へきれち やけ内より三里 川 狄有 家廿間計 おとな本あミ 是より山中とち崎出ル道ノ間拾六里程
一、あるか 川有リ

『寛文拾年狄蜂起集書』は、

シャクシャインの戦い後の松前城下や在々の状況を探るため、寛文十年(1670)、津軽藩より松前へ派遣された則田安右衛門ほか一名が、その地で見聞した事項を事細かに藩庁に報告したものである。

とのこと(海保嶺夫翻刻・解説(1998)『北方史史料集成 第4巻』有限会社北海道出版企画センター p.227)。

なお、同書では茂別の狄乙名の箇所を「狄おとなあり にしこ」としているが「狄おとなあいにしこ」と読めるように思われ、一本木の箇所も「やゝいん」ではなく「やくいん」かと思われる。

寛文拾年狄蜂起集書

寛文拾年狄蜂起集書

画像の出典


『津軽一統志』に現れる北斗市地名

「松前之図」中

寛文9(1669)年のシャクシャインの蜂起に係る史料である『津軽一統志 巻十之上』(弘前図書館蔵)中「松前之図」に、「モヘチ」「ヘケレチ」「大野」が見える。

『津軽一統志』松前之図

「松前より下国への道積」中

『津軽一統志 巻十之下』中「松前より下国えの道積」の項に、

一 チコナイ村より一里半 スゝホツケ村迄 家数十四、五軒
一 スゝホツケ村より二里 モヘチ村迄 家数三十軒計川有 海辺砂浜ナリ
一 一本木村より二里 シヨヤマ村迄 家数十軒計 半分海辺 半分野道
一 シヨヤマ村より一里半 大野村迄 家数弐拾軒計 野山道
一 大野村より五里半 トチサキノ川迄 野山坂草木

とある。「ススホツケ」はどこのことだかわからないが、「松前より下狄地所付」の項でも「三ツ石」「トウヘツ」「トウヘツ崎」「モヘツ」の次に「スツホツケ」と出てくる。

なお、ADEAC(アデアック)の「弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍」で公開されている『津軽一統志』には記載されていないが、昭和44年の『新北海道史』に掲載されている『津軽一統志』の翻刻では、上記の2番目と3番目の間に、

一 もへち村より一里 一本木村迄 家数十計 川有 海辺砂浜

が記載されている(p.170)。同書の凡例によれば、

なお異写本中東京博物館所蔵本を校合の上、本書に記載のない事項と、本書の文意不明の個所は〔 〕に入れて、これを補った。

とある。なお、ここでの「本書」は、弘前図書館の岩見文庫を指す。

津軽一統志

津軽一統志

「松前より下狄地所付」中

『津軽一統志 巻十之下』中「松前より下狄地所付」の項に、

一 三ツ石
一 とらへつ 小舟あり 能澗有
一 とらへつ崎
一 もへつ 川有 狄おとな あいにし 家十軒
一 すつほつけ 是迄一里 小川有 天神の社あり
一 一本木 川有狄おとな やくいん 家七軒
一 へきれち 是迄三里有 狄おとな本あみ 是より山中とち崎へ出る道あり 家二十軒
一 あるう川 川有

とある。なお、「とらへつ」とあるのは「とうへつ」のこと。『新北海道史』では、三ツ石に「家三軒」が補足されている(p.174)。

津軽一統志

出典

上記の史料画像は、いずれも以下に掲載されている史料の該当箇所をキャプチャしたものである。


新藤透「『新羅之記録』書誌解題稿」メモ

新藤透「『新羅之記録』書誌解題稿」(情報メディア研究 3(1) 2005.3 p.1~10)に係るメモ。

『新羅之記録』原本

『新羅之記録』写本

函館市中央図書館所蔵本

  • 請求記号K 08 マツ 6003、資料番号1810651826

  • 請求記号K 08 カキ 5072、資料番号1810667202

    • 慶応2年に戸切地陣屋にて蠣崎伴茂によって写されたものとされる。
  • 請求記号K 08 マツ 6001、資料番号1810646453

  • 請求記号K 08 マツ 6002、資料番号1810646446

  • 上巻(請求記号K 08 マツ 6004、資料番号1810651800)、下巻(請求記号K 08 マツ 6004、資料番号1810651818)

    • 「原本を忠実に復元していると評価されて」(p.4)おり、函館市中央図書館デジタル資料館でも公開されている。

    • 上巻2019-07-14(Sun) 23:30:30 アクセス

    • 下巻2019-07-14(Sun) 23:31:03 アクセス

北海道立文書館所蔵本

北海道博物館所蔵本

北海道立図書館北方資料室所蔵本

  • 資料番号1102195789

市立小樽図書館所蔵本

  • 請求記号H/210.0/マ/、資料コード1110262498

國學院大學図書館所属本

  • 『松前国記録』と題された写本を所蔵しているとのことだが、國學院大學図書館のOPAC検索ではヒットしなかった。

東京大学史料編纂所所蔵

  • 書目ID 00055096、請求記号 2075-1260

  • 画像一覧2019-07-17(Wed) 22:59:46 アクセス

東京大学附属総合図書館所蔵本

  • 著作ID 4052613

  • 「本書は『新羅之記録』の写本の中でも最も原本からは相違する箇所が多い写本である。」(p.6)

横浜松前家所蔵本

『新羅之記録』の翻刻本

市立函館図書館(1937)『新羅之記録』

北海道編(1969)『新北海道史 第7巻史料1』所収『新羅之記録』 p.5-81


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